好きを仕事アート、デザイン、人が集まる場所を作る。好きな領域で生活するには?の答えだったのかもしれない(ギャラリーオーナー/鈴木知子さん)
多様な働き方のリアルを聞きました!きれいごとじゃない開業のリアル。どんな思いで開業したのか? 開業後の気になる経営とお金のリアルについて鈴木知子さんに聞きました。
プロフィール
ギャラリーオーナー鈴木知子
どんな仕事をしていますか?
どんな仕事をしてますか?
アートギャラリーの経営をしています。スペース貸しやファインアートの展示だけではなく、美術とパフォーマンス、音楽、舞踏、文学など多岐にわたる形態のコラボレーションを活動の主とした企画運営をしています。
今の仕事は「好きなこと」や「得意なこと」ですか?
「好きなこと」です。ギャラリーの仕事は企画制作広報運営の全てをします。「得意なこと」まではいきませんが、展覧会、イベントがちゃんと終了した時に「不得意ではなかった」と思います。
開業したきっかけは?
ギャラリーとは決めていませんでしたが、アート、デザイン、人が集まる場所を作ることは考えていました。試しに家の庭でイベントを開催。庭=屋外は天候に左右され(当然ですが)大変だったので場所を借りて始めました。 展覧会もイベントもお客さんがいて成り立ちます。人に来てもらうためには継続して運営していかなければ認知されないこと。ビジネスとしなければ場所を借りることも生活もできないから。持ち家でお金もあり日々の生活や子育てに困らなければ、アーティストのパトロンになってたまのイベント企画を楽しむことができたかもしれません。
店をたたみたいと思うことはある?
辞めたいと思ったことはないです。どうすれば続けることができるかを考えています。
お店をもって「よかった!」ことは?
場所があると落ち着きます。場所=存在だと思います。
開業してから気づいた「自分の甘さ」は?
時間には限りがあること。 ・1人ではできないことはばかり。 ・自分のスケジュール管理が想像以上に甘かったこと。
開業前にどんな準備をした?
貯金をした。資金調達をした。場所が一番大切なので周辺環境、立地を納得いくまで探した。 設計の仕事をしているので、店のあらゆるデザインや保健所などの対応を全て自分でやっていました。
「開業の壁」トップ3を教えてください!
手伝ってくれる人探し。場所探し。資金の準備。
今の仕事で「一番、頭にきたこと」はなに?
頭に来たことや腹が立ったことはありませんが、自分の計画の甘さ、段取りの悪さには我ながら驚愕するばかりです。ダブルブッキングはする、締め切り直前に徹夜をする、仕事の締切りが重なる。そんな時に限って手伝いがいないという段取りの悪さ。
開業前の自分に言いたいことは?
大変だけれど楽しいよー、がんばれー!
お金のリアルを教えてください
初日の売り上げを覚えていますか?
思っていた1/10。これが現実だ。これから頑張ろ!と思いました。
独立したら収入は減った? 増えた?
増えたり減ったり。
過去最高の売り上げは?
ひとつの展覧会で140万ほどの売上が一番多い数字です。(多いので自慢げに書きました笑)
自己投資の最高額は?
いわゆる自己投資はしていません。キュレーションのため人に会ったり、ライブや公演、展覧会や人との食事が増えました。人と会うことは仕事ですが楽しみでもあり自己投資でもあり。
値付け、価格設定の悩みは?
ギャラリーの企画で販売するものを作る時は多々あります。値付の相談をされる時もあります。企画イベントの入場料、出演のギャラ、作家さんとギャラリーの配分はいまだ悩みます。
「コレができたら」もっと稼げる?
魅力的でグッとくる宣伝をすること。
お金より、休みやゆとりが欲しい?
自分で仕事をしていると、お金と休みは豊かさにつながる同じ価値のものです。
軌道に乗るまでの期間は?
3年・・のような気がします。
コロナの影響はどのくらいありましたか?
良くも悪くも大分あります。
法人化していますか?
現時点では任意団体として活動。今年度中には法人化しなければ。