「ぐっすり眠りたい」避難所生活の疲れに役立ててほしい、場所を気にせずできる「指ヨガ」

「指だけ」でも、全身ヨガと同じ効果

体が固い、運動に自信がない、場所がない。そんな悩みを解消する「指ヨガ」は両手の指を使った動作だけで、ヨガの効果を体感できる、年齢や体力、時間、場所を選ばない新しい健康増進法です。数々の著書を持つ深堀真由美が考案しました。

〝指を使うこと〟は〝脳を刺激すること〟になり、それにヨガの呼吸を合わせることで、気血の巡りが健やかになり、体を使ったヨガと同じだけの効果があるのです。

「中指」はストレスや睡眠障害に

小指に対応する領域は「自律神経」や「中枢神経」です。脳から背中（脊髄）と関係しています。

そのため、中指を刺激すると脳の疲れともいえるストレスや睡眠障害、たとえば寝つけない、夜中に何度も目が覚めてその後寝つけない、朝なかなか起きることができないなどの不調の改善を促してくれます。さらに、肉体的には背中から腰にかけてのこりを緩和する効果も期待できます。

「中指だけヨガ」のやり方

1.　合掌

足を腰幅くらいに開いて立ち、足先を正面に向ける(椅 子に座っても OK)。背筋をまっすぐにして胸の前で両 手を合わせ、2〜3回呼吸をして心身を落ち着かせる。

2.　 指を広げる

両手を合わせたまま指を 開いて、指と指との間を できるだけ広げる。

3. 　両ひじを突き出す

肩の力をぬいたまま、両ひじ を外側に突き出すように開いて、手首を離し、指先はついた状態で動きを止める。息を鼻から出しきる。

4. 　指をセットする

両手の指先をつけたまま、空気のボールをやわらかく持つようにピラミッドのような形をつくる。

5. 　中指に力を入れる

ほかの指は指先を合わせたまま、中指同士を意識して力を入れて圧の高い状態にして大きく深呼吸、「吸って、吐いて」を5回くり返す。

6. 　すべての指に力を入れる

すべての指先に力を入れて指どうしを押し合い、圧の高い状態にして大きく深呼吸、「吸って、吐いて」を5 回くり返す。指を離して腕をおろし、息を吐いて肩、腕、指先の力をぬく。

 *5と6を「1セット」として、これを3セット行う。

実は「魚のポーズ」と同効果

魚のポーズは、胸を持ち上げて広げることで深い呼吸をもたらし、首や脳を適度に刺激して自律神経のバランスを整え、睡眠障害などの不調の改善を促します。

着替える必要も、場所も必要ない

指ヨガであれば、避難所や車の中での生活を余儀なくされている被災者の方でも、人目を気にすることなくいつでもできます。着替える必要もありません、ヨガマットも必要ありません。気軽に散歩には行けない酷寒の今、手軽な「指ヨガ」で少しでもリラックス、リフレッシュしてください。

効果を高めるコツ

・肩に力が入って力んでいませんか。肩の力はぬきましょう。 

・指先を押し合う指ヨガの基本の姿勢をとると、自然に背筋が伸びますね。 

・指先はきれいに合わさっていますか。

・呼吸を止めていませんか。深くゆっくり呼吸をしましょう。

効果が下がるNG

指の第2関節（指先から 2つめの関節）が曲がるほど力を入れないこと。

指全体をぺたっと合わせないこと。両手の接点はあくまでも指先だけ。

参考：『全身ポーズと同じ効果!! 指だけヨガ』（深堀真由美著／大和書房）