経験を仕事実践してわかったことは「他者がいて初めて責任が生まれる」(映画監督/岸本景子さん)
多様な働き方のリアルを聞きました!自分らしい働き方や生き方のために何をしたかを棚卸しすることでわかることとは? 家族の喪失と再生をテーマに、関わりのできた地域に根差した作品を撮り続ける映画監督の岸本景子さんに聞きました。
プロフィール
映画監督岸本景子
Do 仕事のために何をしましたか?
自分磨きのためにしていることは?
あらゆることに関心をもち続けることです。なるべく心を柔軟に持つことを心がけています。
そうすることで、社会の矛盾などに気づくことができ、作品づくりにつながっていきます。また、私の思いとしても、社会の一員としてあらゆることに無関心でいたくないということもあります。
「あれがチャンスだった!」という転機は?
映画の専門学校卒業後、映画を諦めて他の道に進もうと、25歳の時に大学法学部に入学しました。
卒業しても、どの道を歩めばいいかがわからなくなっていた32歳の時、友人が「社会人のための映画サークルがあるから行ってきなよ」と教えてくれたんです。それがきっかけで、社会人になって初めて映画に触れることができました。
この出来事があったおかげで、今も映画、映像に携わって作り続けています。
「チャンスを逃した!」と後悔することは?
選択の連続のなかで、これまで選択してきた全てが最善だと思っているので、やればよかったということは、自身のなかでは思い浮かばないです。
「やらなきゃよかった!」と思うことは?
選択の連続のなかで、これまで選択してきた全てが最善だと思っているので、やらなきゃよかったということも、自身のなかでは思い浮かばないです。
成長に欠かせなかった経験は?
あらゆる失敗をしたことです。失敗があるから、成長があるんだと思います。きっと失敗がなければ、自身の欠点に直面することもないと思うからです。
失敗談を教えてください。
自身の意見を貫きすぎていたとき、失敗が多かったように思います。なるべく他者がいるということを忘れないようにしています。
自分の仕事だから苦しいことは?
映画を上映すると、いろんな感想があがってきます。中には厳しいコメントもあります。時に映画以外のことを書かれることも。ネットが身近になってきているので、時に怖い時もあります。
無力さを感じることはありますか?
社会課題を取り扱う作品を作っていたりするのですが、調べていけばいくほど、自身には何もできないと痛感したことです。でも、作ることによって、何かきっかけになればと思っています。
仕事への責任について教えてください。
映画も映像も共同で制作しているので、他者がいて初めて責任がうまれるのだと感じました。自身だけではなく、参加して良かったと思ってもらえるためにはと考えるようになりました。そのために、みんなで一緒に作っているということを共有しながら制作しています。
自分の仕事に不満はありますか?
特にないです。
今、直面している壁は?
資金面など作りたい映画の準備が進まないことです。たくさんの人に出会って、仲間を増やしていくことが乗り越えられる鍵だと思っています。仲間を増やすために、日頃から、こういうのを作りたいという話をしたり、その題材についての意見交換をしたりしています。
結果が出せない時、どうしますか?
一旦この目的はなんだったのか、原点に立ち返るようにしています。うまくいかないときは、大抵目的より、自身の欲が先に来ている時が多いです。
仕事の倦怠期はありましたか? モチベーションを高める方法は?
日々の作業に慣れてしまった時です。動画編集作業などにおいても、積み重ねによって、昨日より今日の方ができることが多くなってきているので、その日々のチャレンジを惜しまないことです。
ストレス対処法は?
作業が続くと家にずっと居なくてはいけないので、精神的に不安定になることが多いです。なので、そういうときは無理やり作業を止めて、人に会いに行きます。やっぱり人は人の中でしか生きられないんだと痛感します。
将来への不安はありますか?
将来というものを考えると、不安に思うことはたくさんあります。でも、日々の積み重ねが将来を作っていると思うので、なるべく「今」から目をそらさないようにしています。
仕事の悩みは誰に相談していますか?
普段誰にも相談せずに抱え込んでしまうことが多いのですが、映画仲間や、起業をされている方や、いつもお世話になっている方など、身近な人に相談すると、案外解決することが多いと感じています。
迷った時の最終決断の方法は?
どちらの方が目的からずれていないかと考えます。また、人の意見も取り入れることで、客観的に考えるようにしています。
振り返りの時間を作っていますか?
1人になる時間を作ることです。人がいたり、作業が続いていたりすると、なかなかできないですけれど、何もしない、考える時間を改めて作ることで自身と向き合えるような気がします。
コミュニケーションで気をつけていることは?
なかなか締め切り間際にならないと取りかかれないことです。もっと前倒しに取り掛かれると、もっとコミュニケーションを取りながらできるのだと思うのですが。そこが課題です。
やろうと思っていること、思っているが⼿がつけられていないことはなんですか?
先に延ばしてしまう癖があるので、締め切りのまだ先のものです。どうしても、先のものから手をつけてしまうと、後回しになってしまいがちになるので、スケジュールを管理することが必要だと感じています。